EAFF E-1サッカー選手権の男子最終戦となる大会６試合目。ウランバートルのMFFスタジアムでのモンゴル対グアム戦は肌寒い天候の中で行われた。

順位も地元ファンの応援も寒さも、キックオフ前は全てモンゴルが優位に立っていた。だがグアムははっきりとホームチームの思うがままにさせなかった。優勢な展開からLEE Justin David Wei HungとKATSUMATA Rinが２本の危険なシュートを放ったが、ボールはクロスバーの上を越えた。

14分にCK後、グアムのゴール前で混戦となったが、モンゴルの選手たちはボールを押し込めることができない。前半にそういう場面が3回はあったが得点には繋がらなかった。

30分にはLOPEZ Marcus Phillip-Josephが40メートルを駆け抜けてシュートを放つ。クロスバーすぐ下へのスーパーゴールになるかに見えたが、ENKHTAIVAN Munkh-Erdeneが驚異的なセーブで決めさせなかった。

両チームとも奮闘を見せていが、後半はチャンスになりかけた形が何度かあった程度。しかし時間が残り数分ほどになったところでついにドラマが動いた。

まずリードを奪ったのはアウェイのグアム。モンゴルのディフェンスがロングボールへの対応を誤り、MENDIOLA Devan Jakob CamachoがENKHTAIVANを破るシュートを叩き込んだ。グアムはこのゴールで勝利を収め、大会も制することができるはずだった。

屈することなくモンゴルのサポーターはチームを最後の攻撃へと駆り立てる。そして奇跡的にも94分にグアム守備陣を振り切ったモンゴルのDF であるNORJMOO Tsedenbalがシュートを放ち、相手選手に当たってコースを変えネットの中に収まった。

モンゴルにとっては興奮の絶頂、グアムにとっては信じがたい落胆の瞬間となった。前日の女子チームに続いて、非常に充実したパフォーマンスを見せながらも終了間際に勝利が手からこぼれ落ちてしまった。

見応えあるサッカーが展開された3日間の大会を通して、最終的にはモンゴル男子代表の優勝は妥当な結果だった。WEISS監督のチームは第2ラウンドへと駒を進めた。


モンゴル監督 WEISS Hans Michael:
非常に激しい戦いだった。今日のグアムは多少戦い方を変え、3バックでロングボールを使ってきた。厳しいプレスをかけられ、セカンドボールも拾われたので、自分たちのサッカーをすることができなかった。本当に難しい試合だった。

最後は劇的な展開だった。失点はひどいものだったが、同点にできたのは素晴らしい。精神力の表れであり、本当に力強いチームだ。1年前であればこういう試合には敗れていただろうが、今はこういうレベルの戦いができることを示した。

この結果は私だけの仕事ではなく、コーチングスタッフ、そして選手たちの仕事によるものだ。選手たちは指示に従い、さらにその先まで進んでくれた。本当に素晴らしかった。

今日は良いサッカーをしたいと思っていたが、それは不可能だった。あまりにもフィジカル面で激しい試合だった。

10月にはシンガポールとラオスでの試合がある。そこで準備をして、チャイニーズタイペイで開催される第2ラウンドでチャイニーズタイペイ、香港、朝鮮民主主義人民共和国と対戦する。今日よりもはるかに厳しい戦いになるだろう。必死の努力が必要になるのは分かっている。

我々は未来のために頑張っている。若い選手たちがたくさんいるのでうまくやれるはずだ。


グアム監督 DODD Karl Dennis:
これがサッカーだ。選手たちのパフォーマンスを称えるしかない。大半の選手はまだ若く、何かを勝ち取れるようになるためには少し痛みも味わわなければならない。必要なことだ。

もちろん不満はあるが、選手たちを責めることはできない。彼らのことを心から誇らしく思う。

こういうやり方で自分たちのサッカーをし始めてからまだ2ヶ月だった。それでも大きく前進できたのだから、今後どこまで行けるか想像してほしい。

優勝したモンゴルを祝福したい。彼らはRound 2進出にふさわしかった。


グアム 3. NICKLAW Shawn Robert:
サッカーはこういうものだ。戦いは最後まで分からない。僕らが1点取って、相手も1点取った。どちらのチームもよく戦った。モンゴルは良いチームだ。

決めるべきだったチャンスがいくつかあった。だがどちらも本当に良いチームで、最後まで戦い続けていた。良い試合だった。