2016年は香港サッカー協会（HKFA）にとって当たり年だった。2018 FIFAワールドカップ ロシア アジア2次予選兼AFCアジアカップUAE2019予選でライバルの中国に対し素晴らしい結果を残したことや、香港で開催されたEAFF E-1 フットボールチャンピオンシップ2017 ラウンド2で男女とも今後へ期待を持てるパフォーマンスを見せられたことが、成長への後押しとなった。

HKFAのCEOであるSUTCLIFFE Mark氏は、国内の選手たちのレベルは向上を続けており、高い人気を誇る代表チームの未来は明るいと信じている。

「政治的な側面以上に、我々の残した結果が代表チームへの強い関心を引き起こしたと思います。ホームでの中国戦は満員になりましたが、収容可能なら5倍以上のチケットを売ることもできたはずです」

「中国戦で良い結果を出せたことで、中国スーパーリーグでプレーする香港の選手も何人か出てきました。彼らにとって高給を得られるのは良いことですし、選手たちがより高いレベルでのプレーに慣れてくれるのは我々にとっても良いことです」



香港で生まれ育った才能ある選手に加えて、男子の代表チームには他国から帰化したスター選手たちも多い。その全員が香港に少なくとも7年以上居住した上で、出身国の国籍を放棄して香港のパスポートを取得している。

「選手たちにとっては大きな決断です。彼らがそういう長い過程を経てきたことをファンは知っていますので、しっかりとサポートしてくれています」とSUTCLIFFE氏は語る。「香港出身の選手を育てたいと考えていますが、外国出身の選手たちがもたらしてくれる別のスタイルでのサッカーとの融合も図りたいと思います」

「代表監督のKIM Pan Gon氏は韓国人ですが、彼も選手・クラブ監督として香港で長年過ごし、4年前から代表監督を務めています。香港の人々は彼のことが大好きです」

香港のサッカー活性化へ向けた政府の支援計画は5年目を迎え、6面のピッチを有する新たなトレーニングセンターも着工されている。香港ジョッキークラブの慈善貢献を受けて、青少年育のアカデミーも設立された。SUTCLIFFE氏は、女子サッカーの発展がHKFAの次なる挑戦だと捉えている。

「男子サッカーも女子サッカーも同じくらい重要だと考えています。しかし香港では、女子選手がはるかに少なく、競技人口のバランスを取ることが今後の大きな課題となります」

「ピッチ外において女性の指導者や審判、クラブ首脳陣もいます。イースタンは女性の監督に率いられて国内リーグ制覇を成し遂げました。HKFAが女子サッカーの管轄を開始してからまだ5年ですが、香港のためにプレーすることを望む少女や女子選手たちを見出すという点において非常に良い仕事ができていると思います」



「今後の道のりは長いですが、女子代表チームには素晴らしい精神があります。女子選手たちはピッチ上で素晴らしい姿勢で、恐れることなく、ファンから受ける応援にふさわしい戦いをしてくれています」

11月に開催したEAFF E-1 フットボールチャンピオンシップ2017ラウンド2を成功裏に終え、SUTCLIFFE氏は香港サッカーの未来に情熱を燃やし続けている。

「予選ラウンドを香港で開催し、我々の運営能力と香港におけるサッカーへの関心の高まりを示す機会を与えてくれたEAFFには本当に感謝しています」

「これまで我々の成し遂げてきたことについてはとても満足していますし、私はこの仕事が大好きです。もちろん挑戦を伴う仕事ではありますが、私はサッカーを愛していますし、チームの成長を見守るのが大好きなのです」