EAFF E-1サッカー選手権2019ラウンド1が2018年9月2日から7日にかけてモンゴルのウランバートルで開催された。男女とも地元モンゴルが優勝を飾ったが、参加した全チームそれぞれにポジティブな面が数多く見られた。
今大会最も印象的だったのは、全体的に試合のレベルが向上しており、EAFFのグラスルーツにおける取り組みの成果が現れた結果であったことだ。
女子では、国際大会デビューを飾ったモンゴル女子代表が、2勝1分けの無敗で大会を制した。若いチームはよく組織された堅固な守備を披露し、大会MVPに輝いたキャプテンのORGODOL Tsasan-Okhinや活発なストライカーのOTGONBAATAR Sarangarav、将来が楽しみなGANCHIMEG Tsolmon などの興味深い選手たちが活躍を見せた。
キャプテンのHOOVER Kaycee Lillianが大会得点王となったグアム女子代表も、レギュラー選手の一部を欠きながらも素晴らしい戦いを見せた。マカオ女子代表は期待通りに守備の組織力を見せ、2016年大会からパフォーマンスを改善させ、ゴールを奪えなかったにもかかわらず勝点2の獲得に成功した。北マリアナ諸島女子代表も若いメンバーを起用し、2年前から大きな成長を見せた。CASTILLO Jerlyn Santiagoは今大会を通して最も印象的な選手の一人だった。
男子では、中国、ルワンダ共和国、フィリピンでも実績を残したWEIS Michael監督がモンゴル代表をよくきのうするチームへと変えた。選手たちもチームの団結力と優れた個性の両方を見せた。注目選手は何人もいたが、特に見ていて楽しかったのはMUNKH-ERDENE Tuguldurだった。
DODD Karl監督率いるグアム代表はマカオ代表との第2戦でつまずいたとはいえ、全体的には非常に良い大会とした。大会最終戦ではあと一歩でモンゴル代表を破りタイトルを手にするところだった。結果は1勝1分け1敗に終わったが、グアム代表が大きな可能性を秘めていることは明らかだ。今後の数年間も再び注目すべきチームとなりそうだ。
マカオ代表は初戦でモンゴル代表に大敗を喫したが、その後の2試合で立ち直り、グアム代表を破ったのに続いて北マリアナ諸島戦でも勝点1を獲得した。LEONG Ka Hangは印象的なストライカーであり、初戦では彼の不在が大きく響いていた。
北マリアナ諸島代表も若い選手を中心に構成されたチームだった。大会を通して大きな成長をみせ、最終戦ではTENORIO Sunjoon Perry Kimのゴールによりマカオと引き分けることができた。今後注目すべき選手の一人である。
大会を通して正確なジャッジをした審判団にも、全体的にスポーツマンシップに則ったプレーを見せていた選手たちにも、悪天候の中で非常にスムーズに大会を運営していた主催者にも賛辞を送りたい。
総括すれば、EAFF E-1サッカー選手権2019ラウンド1は東アジア地域における男女両方のサッカーの発展を示すものであり、今秋開催予定のラウンド2も期待される。