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2018 FIFAワールドカップ ロシア大会 総括

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10passion

July 31, 2018

No.75

【日本代表】
2018 FIFAワールドカップ ロシア大会開幕2ヶ月前に就任した西野朗監督は、チームを経験豊富なメンバーで固め、コロンビアとの初戦に照準を合わせてチームを作り上げた。

2014 FIFAワールドカップ ブラジル大会で1-4と大敗したコロンビアにも積極的な姿勢で挑んだ日本。試合開始3分、香川真司のシュートが相手の手に当たり、PKで先制する。退場でコロンビアが1人少なくなる幸運な展開で、一時は FKから同点とされるも後半、本田圭佑のCKから大迫勇也が決めて2-1で勝利した。

第2戦は序盤にセネガルに先制を許すも、乾貴士がゴールを決めて同点にする。終盤に勝ち越されたが、本田のゴールで再び追いつき、2試合で勝ち点4を獲得した。第2戦からスターティングメンバー6選手を入れ替えた日本は2戦2敗のポーランドにセットプレーから失点するも、コロンビアがセネガルをリードしたという情報が伝わると0-1のまま後方でボールを回して試合を終える。日本がセネガルをフェアプレーポイントの差で上回り、3度目の決勝トーナメント進出を果たした。



初のベスト8を目指す日本はFIFAランキング3位のベルギーに怯まず挑み、後半に原口元気が先制ゴールを奪う。さらに乾がミドルシュートを突き刺してリードを2点とした。追加点を狙う日本だが、ベルギーに2点を返され、後半アディショナルタイムに日本のコーナーキックの後、ベルギーの高速カウンターを決められて2-3の逆転負け。

アジアのチームで唯一のベスト16となり、3位になるベルギーを最後まで追い詰めたが、セットプレーの対応やゲームコントロールに課題を残した。

【韓国代表】
韓国が2018 FIFAワールドカップ ロシア大会で属したのはグループF。“死の組”だとして国内ファンもその不運を嘆いていたほどである。案の定、韓国は初戦のスウェーデン戦から不運に見舞われる。今大会から導入されたVAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)制度によってPKを献上してしまい、0-1の敗退。続くメキシコ戦でもPKで先制点を許すと、後半21分にも失点。終了間際にエースのソン・フンミンが一矢報いたが、2試合連続の敗退にチームは萎縮するばかりだった。

そんな韓国が本来の“激しさ”を発揮したのが、最終戦だった。前回王者にして世界ランク1位のドイツ相手に、豊富な運動量とスピードで対抗。守勢に立たされるも粘り強く守り続け、終了間際のCKでキム・ヨングォンが押し込んだシュートがVAR判定によってゴールとなる。アディショナムタイムにはソン・フンミンも追加点を決めたその勝利は、世界各国メディアから「アジアが起こした衝撃」として報じられ、韓国メディアも「韓国の闘魂が起こした奇跡」として大々的に報じられた。ある意味、韓国らしさがもっとも発揮された“闘魂の勝利”だった。



目標としていたグループリーグ突破はならなかったが、スーパーセーブを連発したGKチョ・ヒョヌの好守、2014年大会に続き2大会連続ゴールを決めたソン・フンミンの存在感、さらにはワールドカップ・デビューを果たしたイ・スンウなど好材料も多かった韓国。4年後への夢を膨らませながら、その可能性をさらに高めていくことを期待したい。
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